金のかかったソードマスターヤマト・『DREAM BOYS』円盤感想

  • URLをコピーしました!

SexyZoneのオタクに『DREAMBOYS』の円盤をみせてもらった。

のちに景品表示法違反と呼びたくなるパッケージ

通称ドリボ、ジャニーズが代々帝劇で演じてきた舞台らしい。

ひとことでいうと金のかかったソードマスターヤマトだなーと思った。

パッケージにはジャニーズしか写ってなかったのに再生したら元宝塚の鳳蘭さんと紫吹淳さんがいてびっくりした。

衣装豪華すぎ、セットすごすぎ、アンサンブルのポテンシャル高すぎ、節々に「金のかかった舞台……」と感じざるを得ない。

基本ユニフォームとジャージのみの低予算衣装舞台に通っているオタクとしては、特に衣装がすごいと思った。一瞬しか着ない服が明らかにいい布使っててキラキラしてるもん。ここまでが「金のかかった」の話。

ここから先はドリボのソードマスターヤマト要素について話すので、前提となるソードマスターヤマトについて軽く説明しておく。

ソードマスターヤマトは、漫画『ギャグマンガ日和』内に登場する打ち切り漫画で、最終話は3ページしか与えられず、作者は3ページで物語の全ての伏線をむりやり回収するハメに。

こうしてソードマスターヤマトは、主人公が最終話の終わりから2コマ目で

「生き別れた妹がいたような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」

と言い放つ、圧倒的スピード感伏線を回収どころか初めから無かったことにする荒業が光るヤバい漫画になった。

そんなヤバい漫画とドリボを一緒にすんなという方はブラウザバックしてください。何でも許せる人向けです。(ブラウザバックって、死語?)

ドリボの主な登場人物

フウマ(菊池風磨/SexyZone) 主人公。施設育ち。理由(ワケ)あって、映画俳優!な元ボクサー。

ジュリ(田中樹/SixTONES) フウマのライバルで、チャンプと呼ばれる17連勝の最強ボクサー。ソロ曲のパワーワードはリングにキス

コウキ(川崎皇輝/少年忍者) フウマと同じ施設出身で、火事から助けてくれたフウマを兄のように慕っている。心臓に重い病気を患ってるけど、ボクシングもアイドルも頑張るぞい!

レイア(中村嶺亜/ 7 MEN 侍) ジュリのジムの後輩。日頃からナイフを持ち歩くヤベー奴。手段は選ばねえ!

エマ(鳳蘭) 元売れっ子歌手現プロデューサー。溢れ出る大御所オーラ。

マリア(紫吹淳) 元エマの付き人。今はコウキが所属するアイドルグループをプロデュースしている。ジュリがモデルの映画を作ろうとするが、ちゃんと契約内容を詰めていなかった様子。

ジャニーズ組はみんなキャラ名と本名が一緒なので覚えやすい。

前半は、タイトルらしく夢(ボクシング/芸能)を追いかける少年たちのお話なのかな……と思っていたが、途中からそうも言ってられなくなった。

ジュリはフウマに、自分をモデルにした映画の主演をやるならボクシングで俺に勝ってからにしろ、と言う。

撮影始まってから言うなよ

映画製作にいくらかかるか知ってる?

コウキが「無茶だよ、兄ちゃん引退してからトレーニングもしてないのに」と止めようとするが結局戦うことに。

リングに現れるフウマ。

バキバキやんけ

ジュリより筋肉ある

フウマは試合に勝つが、その直後にジュリが倒れ、さらにプロデューサーのマリアが「フウマのグローブに鉛の板が入っていた!」と言い出し、騒ぎになる。

立海テニス部がリストバンドに鉛の板を入れるのとは違い、格闘技で鉛の板を仕込むのはあまりにも危険すぎるので、無実を主張するもフウマは一気に世間から悪者扱いされてしまった。

鉛の板から流れがめちゃくちゃスピーディーで、このあたりでソードマスターヤマトの片鱗を見せ始める。

フウマは誰もいない芝居小屋に逃げ込み、ディズニーハロウィンみたいな悪夢を見る。

ここでドレスを着た女の子が8人くらい出てくるので青木くん女装してないカナ!?と邪な気持ちで一時停止したがふつうに女性アンサンブルだった。カメラにうつってないだけで後ろの方とかにいたのかなー。アンサンブルの女性の方が出番多かったような。

さて、ここから怒涛の展開始まるので実況をお届けします。

〜実況開始〜

悪夢にうなされるフウマ選手の元にレイア選手参上!!!

おーっとレイア選手、手にはナイフ!!ナイフを所持しています!!

フウマ選手、最悪の起床!!!

弟分のコウキ選手が駆けつけた!!!

レイア選手VSコウキ選手の一騎打ち!!!
レイア選手、このまま犯罪者になるのか!?
コウキ選手、これを阻止することが出来るか!?

あーーーーっ!!!
レイア選手の腹にナイフ!!!!!ナイフが刺さった!!!!!

めちゃくちゃ血が出てるぞー!!!!

これは果たしてコウキ選手の責任になるのか!?

ここで鳴り響くパトカーと救急車のサイレン!!!

いったい誰が呼んだのか!?

〜実況終了〜

いやこれ絶対レイアの自作自演だよね、不自然だったもん。

コウキ、嫌われ夢主?

(世の中には、モブ女が自分の腹にカッターを刺して夢主に濡れ衣を着せ、周囲から嫌われるよう仕向ける夢小説があります。)

ショックのあまり、心臓の病気を患っているコウキは倒れてしまう。序盤からコウキは死亡フラグを立てまくっていたので、このときほんとに死ぬかと思った。

フウマは「何もかも引き受けてやろうじゃねえか!」と叫び、コウキの罪を被って逃亡生活を始める。

あ、引き受けるって、自首じゃないんだ。

ここで1幕終わり。

同じ病院に搬送されたジュリ、レイア、コウキ。幸い3人とも命に別状はなかった。

一気に入院患者の顔面偏差値があがるこの病院、意識不明から目覚めてすぐ勝手に酸素マスクを外すジュリ、患者の生死に関わる情報を第三者にばらまくコンプライアンスガバガバ医師の存在など医療従事者卒倒シーンが山盛りだがドリボはまだまだこんなもんじゃない。

カタカナ弱くて名前ごちゃるからもうここからは鳳蘭と紫吹淳って書くね。(すみません。)

実はフウマの母親は鳳蘭コウキの母親は紫吹淳だと判明。紫吹淳は鳳蘭の旦那と不倫していたので、フウマとコウキは腹違いの兄弟だった。(ふたりの父親は既に他界)

紫吹淳「私の息子は施設の火事で亡くなったの……」

フウマ「それ10年前の火事か?俺が助けたんだ、コウキを」

死に別れた息子がいたような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!

そう、なんと紫吹淳はコウキが火事で死んだと思いこみ、鳳蘭に復讐しようとフウマを陥れたのだ。

紫吹淳、事務所でコウキをプロデュースしてたのになんで気づかなかったんだろう。名前同じで顔も面影あって……とか、思わなかったのかな。戸籍とか、どうしてたのか。謎。

はい、このくだりが個人的ソードマスターヤマト要素金メダルです。

とか言ってる間に、フウマをかばって鳳蘭が撃たれた。

撃たれた!?

フウマ抵抗も何もしてないのに!?

一般人がたくさんいる状況で発砲!?

ヘリ出動に発砲とまるで国際指名手配テロリスト並みの追われ方をしているフウマだがレイアは死んでいない。

死んでたらたぶんもっとすごいことになってた。

病院のみならず警察も一般市民を守ってくれない世界で、またしても逃亡するフウマ。

逃げる途中でフウマとジュリは精神世界のような場所で語り合う。

ジュリは、「自分はもう長くないから、心臓をコウキに移植してやれ」と言う。

フウマとの対決の後に倒れたのも、病気のせいだったのだ。序盤の私の予想は外れ、死ぬのはコウキではなくジュリだった……。

死んだジュリの心臓はコウキに移植され、

フウマが急にいいことを言い出し、

フィナーレを迎えた。

最後に映し出された

演出 堂本光一

を見て、「堂本光一!?」と驚愕してる間に映像は終わった。

終わった!?

青木くん、いっこもセリフなかった……。

いや、ジュリの号令に「はい!」ってみんなで返事するとこあったけど、でも青木くんの声ちゃんと聞き取れなかったからほぼゼロだよー(T_T)

もはや景品表示法違反パッケージだろと言いたくなるほど出番は少ないけど、8忍でパフォーマンスするところでは「忍者は動ける子多いし自分の魅せ方わかっててサイコー!」とニコニコした。特にうちわく。それにしても黒パーカーの青木くん、可愛かったな……。

帝劇で、毎年これが上演されてるんだな……と不思議な気持ちになった。

帝国劇場は普段、レミゼとかエリザベートとか、オタクじゃなくても誰もが知ってるような名作をやる箱。トップレベルの選ばれし者しか立てない格式ある劇場だ。

だから、ストーリーのヤバさもそうだし、誰かが「フウマー!」って呼んでるはずが「フェルマー!」って聞こえた時は「帝劇で空耳!?」と驚いた。

そういえばだいぶ前に妹が帝劇に行くと言うので(こっちはたぶんドリボじゃなくて帝劇こども大集合舞台)「推しメン帝劇!?すごいじゃん!」と褒めたら「いや別にみんな出るし……半年前に入所した小学生もいるし」「嘘でしょ!?!?!?」って会話をしたっけ。

まあ、ジャニーさんのお眼鏡にかなった時点で「選ばれし者」に違いはない。畑違いを比較したところでナンセンスだし、帝劇に立つ人はみんなすごいんや。

ごちゃごちゃ言いましたが決して悪く言いたいわけではなく、全体的におもしろかったです。

今回はドリボのソードマスターヤマト感に絞って書いたので、フウマがボクシングを辞めた経緯やジュリとの友情、重い病に冒されたジュリとコウキの苦悩などについての真面目な感想は端折っています。

それ以外にも、ボクサー役にしてはあまりにも細い矢花黎の栄養状態が心配になったり、

日替わりか固定か知らんけど突然黒田光輝に可愛いと言い出すヴァサイェガ渉に思わず爆笑したり、

田井中律(けいおん!)の幻覚を見すぎていたせいで忘れていた「佐々木大光はガタイのいい成人男性」という事実を思い出したり、

「施設育ち・火事・刺傷・絶望顔」にTRUMPシリーズみを感じて(繭期のジュリのシーンもあったね)川﨑皇輝TRUMPシリーズ出演祈願をしたり、他にもいろいろあったけどめちゃくちゃ端折りました。

TRUMPシリーズ……脚本家末満健一氏による吸血鬼モチーフのオリジナル演劇作品。絶望顔愛好オタクにオススメだ!

ついでに私は映像を視聴するのがほんとに苦手なので(集中力が続かない)、そもそもちゃんと拾えてないところもあると思います。

あとこれは『高良くんと天城くん』を見た時にも思ったけど、アイドルっていうのはやっぱ表情の作り方が上手い。本業のダンス中はもちろんのこと、演技でもたとえセリフや動きが硬かったとしても表情に惹き込まれるというか。

舞台は生と映像だと受け取り方がぜんぜん違うので、来年現地に行けたらまた考えが変わるかもしれませんね。

最後に鑑賞後の感想を箇条書きで↓

・ジャニーズの資金力はやっぱりすごい

・報連相は大事

・子供は責任もって育てよう

・突然いいことを言われても感動よりおもしろさが勝つ

帝劇でソードマスターヤマト舞台化できるかもしれない!←そんなことはない

☆ブログのコメ欄閉鎖してるので質問や感想などあればwaveboxまでお願いします!悪口じゃなければ鍵引用よりこっちの方が嬉しい!

♡LIKE! ←押しても何も起こりません。

SNSのシェアはこちら!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

2022年秋に突然少年忍者にハマった新規オタクです。現場の感想や日記を書いています。

目次